■新年ごあいさつ■
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みなさま 新年あけましておめでとうございます。 みなさまには、ご家族お揃いで、お元気に、輝かしい新春をお迎えのことと拝察し、心からお祝い申し上げます。
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昨年、私どもは、たいへん楽しい集いを持つことができました。9月14日(土)大倉山ジャンプ競技場で行われた「20年目の大同窓会」です。その際も申し上げたのですが、どうも年を取ると涙もろくなっていけません。この会に、北海道各地から、また東京や大阪から懐かしい顔を見せてくださいました。そしてそれぞれの思いを語ってくださいました。とくに道内の各地で、その地域に住みついて、土を耕し、タネをまき、根を広げ、多いとは言えないまでも着実に収穫の時期を迎えつつある話には心を打たれます。新しい地域に新しい品種を移植することは口で言うほど簡単なことではありません。大変なご苦労があった道のりに思いをいたすと涙なしにはお話を聞けませんでした。
同時にこれらのお話を伺っている中で勇気と希望が湧いてきました。ご承知の通り、この会の目的は、20年前スローガンに書いたように「移住を支援し、北海道の新しい文化を創造する」ことです。とくに大事なことは後段です。北海道のまさに「開拓使」の時代にさかのぼってみるとこの後段の部分がなかったら、今日の北海道はなかったのです。
いま、日本は人口減少の時代に入り、地方は疲弊し、やがて消えてしまうように思われています。しかし、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」やローカルですが吉幾三の「いくぞー北の出会い旅」などの番組を見ていると、本当に豊かなのは東京や大阪あるいは札幌ではなくて地方なのではないかという気がしてきます。自然や人のつながりなどはもちろん、家の柱一本取っても都会ではとっくの昔に失われた豊かな資産が脈々と受け継がれて蓄積されていることを知ります。そこに都会から移住してきた人たちが溶け込んでまさに新しい文化を創造している姿を見ると、私どもが20年前高く掲げた旗印が決して誤っていないという確信が生まれてきます。
石黒理事長 (於: 20年目の大同窓会)
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さて、新しい年2014年をどういう年にするか、実は、まだ決まっていません。しかし、不思議なことに、毎年新しいテーマが与えられ、場合によってはお金も与えられて、そこにみんなの努力が集まって素晴らしい成果が生まれてきました。みんなの知恵の結集は素晴らしいものです。いま述べた道内各地に生まれはじめ、風雪に揉まれながら生き抜いている働きを力づけ、励ますようなことができないかと考えています。ぜひ皆さんの知恵と力を貸してください。みなさまのお力添えなしにこの会はありません。新しい年の皆様の温かいご支援を希うとともに、皆様にとって健康に恵まれ、幸い多い年でありますよう心から祈念して、新年のごあいさつといたします。
平成26年 元旦
NPO法人 私設 北海道開拓使の会 理事長 石黒直文
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